iPhone 8/XはUSB PD (USB Power Delivery)による高速充電に対応しています。USB PD対応充電器を利用すれば、iPhone 8をわずか30分で50%まで急速充電することができます。実際の検証レポートは、下記エントリにまとめてあります。
今回は、USB PDに対応したモバイルバッテリーで、iPhone 8の急速充電を検証してみます。テストするのはPhilips DLP2101Qになります。
(2020年現在販売終了。後継シリーズは下記DLP6712N)
どこからどこまでが製品名なのか分かりませんが、長すぎるので以降『Philips 2101Q 』と呼ぶことにします。
▼Philips 2101Q、パッケージです。
▼Philips 2101Q本体、マイクロUSBケーブル、説明書のみの構成です。
大きさは、最近の10,000mAhバッテリーとしてはほんの少し大きい感じです。
▼10,000mAhクラス世界最小のAnker PowerCore 10000と並べて
この2つで重さを持ち比べてみると、気にならない程度にはPhilipsの方が重いぐらいです。ご参考まで、寸法・重量を比較してみるとこんな感じです。
Anker PowerCore 10000 | Philips 2101Q | |
寸法 | 92 × 60 × 22 mm | 105 x 61 x 22 mm |
重量 | 180g | 205g |
微妙な重さの話よりも、このPhilips 2101Q、ボディが大変美しく仕上げられています。おそらくアルミの薄板で作られた外周部分には焼付塗装のような仕上げがされて、スベスベで非常に手触りが良いです。
▼電源ボタンを押すとバッテリーインジケータとPhilipsロゴが光ります。カッコイイ
バッテリインジケータ部分にはカーボン風のラインが入っています。充電時にもロゴとインジケータが白色LEDで上品に点灯、点滅します。Philips命名『LEDライトストリップ』だそうです。(割とどうでもいい)
それにしてもこんな仕上げに凝ったモバイルバッテリーは初めて見ました。
▼側面は丸みをおびた形状で、3つのポート類が並びます。
マイクロUSBとType-Cの両方のポートで、2台の端末を同時に充電することも可能です。
後程実際に検証しますが、Philips 2101Q側の充電も、マイクロUSBとType-Cのどちらからでも可能です。これは便利です。
それでは、実際にiPhone 8をPhilips 2101Qで充電してみます。
▼まずは、iPhone8のバッテリーをカラの状態にします。
毎回のことですがバッテリー充電の検証をするとき、充電ゼロの状態に何回も持ってくの結構シンドイです。ネット接続共有しながら画面輝度最大にしてベンチマークアプリ何回も回してますが、中々減らないです。
▼それでは検証開始です。※写真は開始38.16秒後
充電ケーブルはApple USB-C to Lightning Cable (1m)を使用しています。前回のエントリでも検証しましたが、今のところApple純正品しか急速充電には対応していないようですので、ご購入時にはご注意ください。
iOSが起動するまでは、5W程度の電力で通常スピードの充電が行われます。
▼iOS起動後、5.12V/2.08A≒10.65Wで急速充電が開始されました。
▼10分経過時で19%充電済み。電力は12.33Wまで上昇しています。
▼充電開始後28分で50%充電達成してしまいました。
60%を超えたあたりから、iPhone 8はバッテリー保護のため充電の電力を落として行きます。
▼43分で70%充電済み。電力は約3.77Wまで低下
開始から充電98%までの電力の推移は以下の状況でした。
経過時間 | 充電量 | 充電電力 |
0分 | 0% | 4.98W |
2分 | 3% | 10.65W |
10分 | 19% | 12.33W |
28分 | 50% | 8.74W |
43分 | 70% | 3.77W |
60分 | 81% | 3.77W |
74分 | 90% | 2.75W |
113分 | 98% | 0.96W |
95%を超えたあたりから電力は1Wを切っており、ここからが長い長い。でもこれiPhoneの充電仕様だし、バッテリー保護のためなので仕方ないです。
▼約2時間で100%充電完了!
Philips 2101Qは満充電状態から、スマートフォンを最大4回充電できると商品紹介ページにあります。
実際にiPhone 8で何回か急速充電テストを繰り返したところ、満充電3回完了し、最後の1回は25%で力尽きはてました。だいたい仕様通りというところでしょうか。
ここまででPhilips 2101QはiPhone 8のType-C PD 急速充電に対応していることがわかりました。このバッテリー、さらに良いところはバッテリー自身も急速充電に対応しているところです。
通常の5W充電だと、10,000mAhもあるモバイルバッテリーではかなり時間がかかります。完全にカラだと、一晩ぐらいかけても終わってないイメージですよね。
Philips 2101Q製品紹介ページでは、Type-Cで最速5時間、MicroUSBでは最速3時間で10,000Ahを満充電できるとあります。これはありがたい。
Philips 2101QをUSB Type-C PD対応の充電器で実際に充電、計測してみました。
▼測定してみると10W超で充電されています。
仕様上だとPhilips 2101Qの充電は最速5時間で完了するとの触れ込みでしたが、5時間半後ぐらいに確認すると、確かに充電完了していました。
さらに、マイクロUSBだと最速3時間とあります。おそらくQuick Charge対応の充電器が必要と思われるので、Quick Charge 3.0対応の充電器で充電してみました。
▼9V 17W~19Wで充電されていました。
Philips 2101QのDC入力は9Vで2A最大ですから、いい数値が出ていると思います。9Vで充電の際には、写真のようにインジケータが緑色に光ります。実際の充電時間はまだ測れてませんので、また後日報告します。
[追記]
▼マイクロUSB急速充電計測できました。本当に満充電3時間!すんごい!
普通なら一晩かかる10,000mAhの大容量バッテリーの充電が、3時間で終わってしまうのは本当に驚きです。これは非常に助かります。
検証現場からは以上です。
【まとめ】
Philips 2101Q、高機能、高性能、iPhone 8ユーザーにおススメ
外出時にもiPhone 8のバッテリーを急速充電
QC・USB PD対応のAndroid端末にもぜひPhilips 2101Q自体の充電も超高速。
10,000mAhをわずか3時間(QC 3.0)で超高速充電
Type-Cでは5時間で満充電
Philips 2101Q 製品仕様
容量 | 10,000mAh/3.7V |
入力 | Type-C: DC 5V/2A |
出力 | Type-C: DC5V/3A Micro USB: DC5V/2A、9V/2A、12V/1.5A |
寸法 | 105 x 61 x 22 mm |
重量 | 205g |
Philips 2101Qの後継シリーズはこちら↓
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