先週は仕事でアメリカにいました。
ここ数年、アメリカに行くと、近場の移動は大概Uber。現地の人が手配してくれて相乗りしていました。飲みの行き帰りなどでUberが大活躍。アプリですぐ近場にいる車を呼べるし、明朗会計だし、Uberはとても便利。今回、ホテルから空港への帰りの足として、初めて自分でUberを配車して使ってみたので、実地レビューもかねてUberの紹介をしてみます。
[Uberとは]
聞いたことない方に、簡単にご紹介。Uberは『ライド・シェアリング (クルマの相乗り) 』の料金仲介をビジネスモデルとするIT企業です。UberはITインフラだけを準備することで、タクシー会社同様のサービスを提供しています。最も特徴的なのは、希望する人が誰でもUber運転手として登録し、自分が所有している普通の車にUberのお客を乗車させる事。何か、やばい運転手にあたったらどうしよう、とか思ったりしますが、セキュリティチェックがしっかりしているのか、Uber運転手と乗客の間で犯罪が起きたことは、今のところないらしいです。
実際のところ、アメリカのタクシー運転手自体、乗ってみてから『こいつ大丈夫か』と思うような人がいたりします。それと比べて、これまで乗ったUberの運転手はナイスな人が多かったし、車はとてもキレイな(燃費のせいかPrius率高し)ものが多かったです。また、Uberカーは運転手と乗客の端末からの位置情報で随時追跡されています。運転手の意思次第でどこに行っても分からない、ローテクなタクシーよりも、高度に管理されたUberの方がある意味安全性が高いとも言えるのではないでしょうか。
[Uberを使ってみた]
まずはUberアプリをインストール、ユーザー登録をする必要があります。登録にはSMS(ショートメール)での認証が必要になりますし、利用には随時データ通信が必要です。なので、海外での利用では、データローミングするか、現地SIMが必要になります。データローミングのご利用は計画的に。私はGoogleのProject Fi SIMをPixelで使いました。
▼呼びたい場所でUberアプリを立ち上げると、周辺の地図が表示されます。
タクシーの場合、乗車場所以外での利用方法は、出かけた先のレストランやホテルなどに頼んで呼んでもらうのがアメリカでは一般的です。日本のように路上で走行中の空車を見つけるのは至難の業でした。
Uberのマップ上には、付近を走行中のUber空車の状況がアニメーションでリアルタイム表示されます。アメリカではじめて、帰りの足を心配しないで出歩けるようになった感じがします。自家用車一辺倒だったアメリカでも、外食などのチョイ乗りの場合には自分の車でなくUberを使うケースが増えているとも思います。
横道それますが、マップ上で外国の地名をカタカナ表記するのは現地で利用するには良し悪しかなと。Google Mapもそうですが、カタカナだとスペルがわからなくて不便なことがよくあります。
▼行き先は? ダイアログをタップして、行先を入力します。
現在地は端末の位置情報から自動的に入力されます。
シアトル空港に行くので、表示されたリストからSeattle-Tacoma International Airportをタップ。
▼マップに道順が表示され、選べる車種が表示されます。
画面に表示されているのは、最も料金が安いエコノミータイプ。自分と同乗者だけが乗るUber X ($26.92) と、他の人と乗り合いにするシェアのオプション ($18.47) と、それぞれの空港までの到着予定時刻が表示されています。
注目したいのは、Uberは利用料金が前もって表示されていること。
すばらしい!!
タクシーに乗る際に、全世界共通で気になるのは、『いくらかかるのか最後までわからない』事です。Uberは完全明朗会計。最初に提示された料金保証で乗ることができます。
エコノミー以外に、乗車人数にあわせて車格の大きなプレミアムなどの選択肢もあります。今回一人で乗るので、Uber X $26.92を選んだところ、確定料金は$26.42でした。行きは空港から乗り合いシャトルで$25でしたから、かなり割安と思います。
▼次に、正確な乗車位置を指定します。
これなら、ホテルの裏側に到着して気づかなかったりするトラブルも防げそうです。これ以降、こちらの位置情報は継続的にUberのシステムに送信されますので、もし到着時に何かの都合で若干移動していたりしても大丈夫そうです。
▼配車手続きが全部終わるとこの画面。
乗車位置までの到着時間、現在のUberカーの位置と車種、運転手の顔写真と名前や★評価、車のナンバーなどが表示されます。Uberカーは見た目普通の乗用車でぱっと見ではわかりにくいです。でも、車種やナンバー、運転手の写真があれば、自分のUberカーを見つけられないこともないでしょう。
こうもきっちりと各種情報を共有してくれると、むしろタクシーよりも安心感が出てきます。星が少ないからこの運転手のクルマやめとこ、なんてタクシーではできない芸当です。
▼配車中はこの画面。
まだ乗ってもいないのに、シアトル空港への到着時刻は7:15と出ています。
普通のタクシーなんて、乗ってからでもいつ着くのか分からなくてイライラするのにね。
▼無事に自分の呼んだUberカーが到着。黄色のPriusでした。
運転手はUberには珍しく、プロっぽい方でした。黄色の車といい、もともとタクシーの運転手だったのかもしれません。Uberは本職でなくパートタイムで運転している人がたくさんいます。これまでに乗ったUberの運転手は、運転好きのわりと若い男性、というイメージでした。
▼黄色のPrius 乗車中。
Uberの運転手は、Uberのドライバー向けナビ画面を見ながら現地まで運転します。(写真中左) 道順もUberシステム側で指示したとおりにするから、事前に到着時間が提示できるわけですね。
マニアックな運転手は、それ以外に何個もタブレットでナビ画面を出してたりします。
▼走行中にUberアプリから、移動状況をTwitterなどで共有できたりもします。
この未来タクシー、マジすごいわ、考えたヒト天才。
▼そうこうしているうちに、まもなく空港に到着。
写真を撮り忘れましたが、シアトル空港出発ロビーの入り口に到着。Uberカーを降りて、スーツケースを降ろしました。タクシーなら、メーターの料金を見て、チップ15%暗算して、現金出しておつりいくらクレって言って、レシートくれって頼んで受け取って、、、デラめんどくさい!
Uberなら『サンキュー』の一言で決済完了です。
▼Uber下車数分後、領収書がメールで到着
最初に提示された空港までの料金、$26.42が登録したクレジットカードから引かれています。
あと、領収書にはどこからどこへ移動したかも明確に書いてありますから、経費の精算の際にも便利です。(逆に困る人もいるかもw)
Uber、自分で使ってみて思ったよりももっとスゴイものだと分かりました。でも、現地の人たちがあんまりにもUberばっかり使うので、『タクシー会社ってどうなっちゃってるの?大丈夫』って聞いてみました。
すると、『あいつらこれまで汚いクルマ、怪しい運転手にいつまでたっても来ない配車、ひどいもんだったけど、Uberに刺激されてずいぶん良くなったから、結果オーライじゃね?』との事でした。
Uberでは配車依頼から降車、決済まで、全ての作業をアプリ上で行います。したがってあまり運転手との会話を必要としません。今回の乗車でも:
『ハーイ』(会ったときの挨拶)
『サンクス』(荷物を積んでもらって)
『ザツライ』(今朝道すいてるねー、あんたラッキーだわと言われて)
『サンクス、ハブアナイスデー』(空港ついて下車して)
ぐらいしか喋りませんでした。
これなら、現地の言葉に詳しくなくても、移動手段が確保できます。知らない言葉の国への海外旅行の際も活用できそうですね。(でも治安には十分注意してください)
[日本でのUber]
そしてUber、アメリカだけでなく世界各地でサービスを展開中。われらが日本はどうなっているか、帰国してからUberアプリを立ち上げてみました。
▼残念、ただのハイヤー&タクシー配車アプリに成り下がっていました。
料金表示はなし。到着時間の表示もなし。
しかも、現在呼べるクルマもいないって…。
[まとめ]
- アメリカではUberものすごく便利、簡単、お得、オススメ。
- 他の国への海外旅行でも活用できるかも。
- 日本にも本物のUber導入されないかなあ。
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