▼先日発表された、新型Kindle ホワイトモデルが到着した。
無印Kindleとしては、ホワイトモデルの設定は、Kindle 2(2010)以来。
ところで、E Ink搭載の書籍リーダでホワイト筐体が少ないのは、E Inkパネルの白画面のコントラストが低いのを隠す狙いがあると思われる。ボディのホワイトと対比されて、E Inkの白表示はだいぶグレーなのがバレてしまう。
▼開封すると、E Inkパネルに使い方説明画面が出た状態で、Kindle (2016)登場。
付属品もいつもと一緒で、セットアップガイド、保証・サービス規約の冊子、USBケーブルのみ。ACアダプタは付属しないので、スマホやタブレット用のUSBアダプタ経由で充電する。
▼Kindle (2016)本体。
旧型は裏面の仕上げがいかにもプラスチックっぽく、持った時の手触りも安っぽかった。Kindle (2016)では、Fire HDやFire (2015)同様の、そこそこの質感に仕上がっている。ただし、ラバー処理がされたPaperwhiteなどの上位機種とは比べるべくもない。
▼Kindle (2014) と並べて。
長さがだいぶ短くなっている (169→160)のがわかるが、厚さ(10.1→9.1)と横幅(119→115)も減少している。
Kindle 2014/2016 仕様比較
Kindle (2014) | Kindle (2016) | |
---|---|---|
ディスプレイ | 6" E Ink®パネル(Pearl) 800x600 167ppi | ← |
フロントライト | なし | ← |
プロセッサ | Freescale i.MX6SL 1GHz (256MB RAM) | ← 1GHz (512MB RAM) |
ユーザ・ インタフェース | 静電容量タッチパネル | ← |
本体色 | ブラック | ブラック&ホワイト |
外寸/ 重量 | 169 x 119 x 10.1mm 191g | 160 x 115 x 9.1 mm 161g |
メモリ容量 | 4GB | ← |
使用可能時間 | 最長4週間 ワイヤレスOFFで30分/日使用 | ← |
ワイヤレス | 802.11b/g/n | ← Bluetooth (VoiceView専用) |
オーディオ | なし | VoiceView (Bluetooth機器経由) |
価格 | 販売終了 | 8,980円(広告付き) 10,980円(広告なし) |
Kindle (2014) | Kindle (2016) |
新旧Kindleで仕様を比較してみると、外寸/重量以外の部分で変更点はあまり多くない。
▼Kindle (2016)、持ってみると、旧型と比べるとホールド性はかなり向上している。
外寸が減ったのと軽量化、表面の仕上げが組み合わさって、持った感じはかなり良好だ。さらに、エッジ部分が丸みを帯びたデザインになっており、持ちやすさを向上させている。旧型は厚みと幅、角ばったボデイのせいで、片手で持つのがちょっとしんどかった。重量は161グラムと、無印のKindleでは最軽量になる。上位機種のPaperwhite (205g) や Voyage (180g)よりも軽く、 全Kindleモデル中Oasis(131g)に次いで2番目に軽量である。Oasisは普段バッテリカバーをつけて使うだろうから238g、Kindle (2016)、実質史上最軽量だ。
外寸以外の変更点の一つが、内蔵メモリ(DRAM)が256MB→512MBと増えた点だ。だが実際に使ってみて、メモリが倍になった事による差は、あまり体感できていない。
もう一つの変更点が、BluetoothとVoiceView機能の搭載だ。VoiceViewは視覚障害者向けの機能で、書籍を音声で読み上げる事ができる。PaperWhite向けの追加ハードウェア機能として発表されたものと同等の機能を、Bluetooth経由で実現する。VoiceView機能は画面のナビゲーションも含めて音声案内、補助操作が行われるため、単に書籍の読み上げで活用しようと期待しない方がよい。
また、VoiceView機能は画面表示のナビゲーションも音声で行うため、表示言語を英語にしないと動作しない。VoiceView機能に関してはhondamarlboroさんの記事が詳しい。
▼VoiceViewの設定をオンにすると、Bluetoothオーディオ機器を検索する。
▼機器がみつかったら、画面を二本指ホールドするとペアリングできる。
せっかくBluetoothが搭載されているのだが、現状VoiceViewでの利用のみとなっており、音楽を再生したり、Audibleを再生したりすることはできない。
電子書籍を利用しての操作感や使用感は、旧型と新型で差を感じなかった。新型でもE Inkパネルは167ppiのE Inkパネルで、Paperwhite、Voyage、Oasisの300ppi E Inkパネルに比べると表現力はかなり落ちる。
▼同じ書籍画像をKindle 2016(左)とPaperwhite 2015(右)で表示、撮影したもの。クリックで拡大、高解像度表示。画像はコピペ以外無加工。
画像出展: ぼのぼの(1) Kindle版 いがらしみきお (著)
167ppi/300ppiパネルの表現力の差についてより詳しくは、旧型Kindle (2014)のエントリをご参照。また、Kindle (2016)は旧型同様フロントライトを搭載していないため、暗い場所での読書には向いていない。
▼初代Kindle(2007) と 最新型のKindle (2016)を並べて。
iPhoneと同じ年、2007年に発売された初代Kindle、発売当時の価格は$399、当時のレートで約48000円。
9年後の今、ここまで小型軽量化されたKindleはPrime会員なら4980円、およそ1/10で買えるようになったわけだ。
【まとめ】
- Kindle (2016)、E Ink Kindleで実質最軽量。ホールド性がかなり向上。
- 上位モデルと比べて解像度が低くフロントライトがない。この点が妥協できなければ、Kindle Paperwhite (2015) がおすすめ
高解像度 E Inkパネル搭載 Kindle Paperwhite (2015) レビュー
Kindle E Inkシリーズ 現行モデル比較
Kindle Oasis (2016、販売終了) | Kindle Voyage (2014) | Kindle Paperwhite (2015) | Kindle (2016) | |
---|---|---|---|---|
ディスプレイ | 6" E Ink®パネル (Carta) 1080x1440 300ppi 反射防止強化ガラス | ← ← ← | ← ← | 6" E Ink®パネル(Pearl) 800x600 167ppi |
フロントライト | 10 LED | 6 LED 自動調光 | 4 LED | なし |
プロセッサ | Freescale i.MX6SL 1GHz (512MB RAM) | ← ← | ← ← | ← ← |
ユーザ・ インタフェース | 静電容量タッチパネル ページ送りボタン x 2 加速度センサー | ← ページ送りボタン x4 | ← | ← |
本体色 | ブラック | ← | ブラック&ホワイト | ← |
外寸/ 重量 | 143 x 122 x 3.4-8.5 mm 131g (WiFi) 133g (3G+WiFi) | 162 x 115 x 7.6 mm 180g | 169 x 117 x 9.1mm 205g (WiFi) 217g (3G+WiFi) | 160 x 115 x 9.1 mm 161g |
バッテリカバー | 144 mm x 125 mm x 1.9-4.6 mm 107g | なし | ← | ← |
メモリ容量 | 4GB | ← | ← 32GB (マンガモデル) | ← |
使用可能時間 | 最長2週間 バッテリカバー使用時: 最長8週間 | 最長6週間 ワイヤレスOFFで30分/日使用 | ← | 最長4週間 ワイヤレスOFFで30分/日使用 |
ワイヤレス | 802.11b/g/n GSM + HSDPA (3Gモデル) | ← ← | ← ← | ← ← Bluetooth (VoiceView専用) |
オーディオ | なし | ← | ← | VoiceView (Bluetooth機器経由) |
価格 | 【販売終了】 WiFi 35,980(広告付き) 37,980(広告なし) WiFi+3G 41,190(広告付き) 43,190(広告なし) | WiFi 21,480円(広告付き) 23,480円(広告なし) WiFi+3G 26,680円(広告付き) 28,680円(広告なし) | WiFi 14,280(広告付き) 16,280(広告なし) マンガモデル 16,280円(広告付き) 18,280円(広告なし) WiFi+3G 19,480円(広告付き) 21,480円(広告なし) ※プライム会員は さらに4000円値引き | WiFi 8,980円(広告付き) 10,980円(広告なし) |
Kindle Oasis (2016 - 販売終了) | Kindle Voyage (2014) | Kindle Paperwhite (2015) | Kindle (2016) |
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