Chronic-dev Teamが開発中のgreenpois0n、geohotのblackra1nに出し抜かれて以来、進捗状況が見えなくなっていた。
昨日、久しぶりに状況報告がChronic Dev Blog にあった。内容を簡単にまとめると、
- 現時点では、greenpois0nは、他のjailbreakツールでは実現できていない機能を加えて開発している。
blackra1nがtethered jailbreakとしての機能を十分満たしているので、同じ機能だけでリリースするのは無意味。 - バックエンドの『開発プラットフォーム』は、iBootレベルのコードで構成される。
ソースコードが公開されれば、レジスタのpeek&pokeや、特定の目的向けの自作ペイロードを、簡単に組み込むことができるようになる。 - フロントエンド部分は、NORパッチャーとファイルシステムのjailbreakで構成される。
現在実行中のiBootには依存しないで、1分以内に実行される。したがって、3.2に脆弱性があったとすれば、1時間かそこらで対応することができる。
- 機能限定の『lite版』greenpois0n (gplite) をまずリリースする予定。
iPod Touch 3rd (MC版8GB含む)と、新ブートROM版3GSだけをサポート。 - gpliteはsemi-tethered jailbreakをサポートする。
母艦のない環境では、通常ブートを実行し、オリジナル環境でApp Store Appを実行することができる。ブート時に母艦に接続してgpliteを実行すれば、Cydiaを含むjailbreak環境にすることができる。 - 後日、バックエンド部分のソース公開のすぐ後に、フル機能のgreenpois0nもリリースする予定
- リリースが待てないやつは、blackra1n使え
gpliteにしても、フル版にしても、どちらもリリース時期にについては触れられていない。
新ブートROM 3GSや、Touch 3rdをjailbreakする方法は、現状blackra1nでtethered JBする方法しかない。tethered JBでは、リブート時に必ず母艦が必要になる。Touchならまだしも、3GSは出先でリブートの憂き目に会えば、母艦につなげるまで、電話としての機能を失うことになる。
greenpois0n liteでsemi-tethered JBが実現すれば、電話として安心して使えるようになる。修理とかで本体交換したら新ブートROMになっちゃった!なんて事態になっても、とりあえずJB環境が維持できそうだ。
しかし、greenpois0n自体がいつ出るのかは依然不明だが。
geohotのコメントによれば、semi-tethered環境をサポートするのは非常に困難。特にWinterboardやアンロックが、semi-tether環境をクラッシュする可能性があるそうな。Chronicdevもこの点を認めており、なんとかする方向を検討中のよう。
参考エントリ:
【iPhone3GS_JB】 新boot-rom搭載3GS=Jaibreak不可に?
【iPhone3GS_JB】3GS/OS 3.1のJailbreak動向【まとめ】
【iPhone_JB】OS 3.1.2 Jailbreak Tools【まとめ】