久しぶりに有望そうなRSSリーダ、Mobile RSS が登場したので、購入して2日間ほどByline の代わりに使用してみた。
これまで、Bylineを超える使い勝手を求めて、色々とRSSリーダを物色し、失敗してきた。
Mobile RSSはこれまでと違い、明らかに使えそうな手ごたえが当初からあった。いつものように、Bylineと比べながら評価してみる。
Mobile RSSは、Bylineと同様、Google Readerのアカウントを利用し、Google Readerのデータを直接引っ張ってくるタイプのRSSリーダ。オンラインでのフィード閲覧に加えて、オフラインでの閲覧もサポート。閲覧フラグ、☆、ノート、共有などのGoogle Readerの機能と同期できるのも、Bylineと同様。
設定項目
多彩な設定ができるBylineと比較すると、Mobile RSSの設定項目は非常に少ない。
▼Mobile RSSの設定項目は、たったこれだけ。Appは日本語化はされていないが、フィードの表示はいまのところ日本語で問題は出ていない。
▼おなじみBylineの設定項目。多岐に渡る、日本語化された設定項目。
Mobile RSSの機能で、Bylineと比較して足りないのが、HTMLページを、オフライン閲覧用にキャッシュできないという点。
Bylineでは、新着、☆、ノートなどの項目を『Webページをキャッシュ』で設定すると、Mobile Safari同等のフルHTML表示でオフライン表示ができる。
ユーザインタフェース
Mobile RSSのユーザインタフェースは、Google Reader本体に非常に近い。独自のUI を持つBylineと比べると、母艦でGoogle Readerを使うのと同じ感覚で操作できるため、非常にとっつきやすい。
▼Mobile RSSのメイン画面。
『Read items』は、Google Readerにも、Bylineにもない機能。読み終わった記事を一覧で表示、再度閲覧することができる。
▼フォルダをタップすると、登録したフィードのリストが表示される。Google Readerでの表示に非常に似ている。
▼さらにタップすると、記事のリストが表示され、この時点で初めて、Google Readerのサーバにアクセスして、フィードのキャッシュ化を開始する。
『All Items』をタップすれば、登録した全フィードをダウンロードしてくれるのだが、ちょっとおバカな作りになっている。全部ダウンロードしたはずなのに、他のフォルダにそれが反映されない。各フォルダをタップすると、それぞれまたダウンロードしに行ってしまう。
Bylineでは、☆やノートに取り込んだ記事以外は、新規・未読記事しか表示されない。
Mobile RSSでは既読の記事もキャッシュに読み込んでくるので、母艦のGoogle Readerと同じ感覚で使える。
ただし、常にすべての記事がキャッシュされているわけではなく、最後に取り込んだ記事だけになる。
なお、ダウンロードとキャッシュ化のスピードは、Bylineと比べて、かなり高速だ。
最大の200記事に設定しても、さほど苦にならない時間でするすると取り込んでくれる。
▼フィードされた記事の内容表示。ここから☆付けなどやノートに送れる点はBylineと一緒。
Bylineよりも小さいフォントでの表示もできるが、それ以外は両者に大きな差はない。
そして、Mobile RSSには、Twitter厨にはたまらない機能が隠されていたのです…。
▼なんということでしょうw 閲覧している記事から直接、retweetすることができるのです。
▼RT内容のエディットや、画面中央のアイコンで、URLの短縮も可能。もうretweetしまくりだぜ!
オフラインでの利用
さて、Twitterびいきは置いても、ここまではMobile RSSが圧勝ムードなわけだが。
何度も書いているが、私は仕事場まで地下鉄通勤なため、Bylineのオフライン操作性にほれ込んでいる。
地下鉄の駅につくたびに、タッチアンドゴーでさっとキャッシュに取り込み、走行中は☆付けや、キャッシュされたフィードや、あるいはHTMLの記事を読む。また駅にもどるとタッチアンドゴーで…の繰り返しなのだが、Bylineはオフライン・オンラインをきちんと検知し、シームレスに作業・閲覧が行える。地下鉄通勤者のために生まれたRSSリーダといって過言ではない。
さて、その地下鉄通勤者が、2日間厳しい目で評価した結果、いってみよ。
まず最初に言っておかなくてはならない。Mobile RSSは最初のリリースになるわけだが、結構頻繁に落ちる。まるで発売当初のBylineか、Safariのようによく落ちる。大量のデータを扱うので、メモリー管理がうまくできていないのかと思う。
▼特に、登録フィードの全ダウンロードを行うと、確実にクラッシュする。
まぁこれはオフライン利用に限った問題ではないので、次のバージョンぐらいでどうにかしてくれると期待。
Bylineがオンライン・オフライン状態をきちんと検知するのに比べると、Mobile RSSはこのへんの詰めが甘い、というかぜんぜん対応出来てない。
▼圏外になるたびに、こういうダイアログが出てきてうっとおしい。
さらに致命的なのは、オフライン時には、キャッシュを読む以外の作業ができないことだ。
▼圏外状態で、☆付けなどの作業はサポートしていないので、またへんなダイアログが出る。
圏外状態では、☆、ノート、共有の作業ができないだけでなく、読了のフラグすら記録されない。
地下鉄通勤者には、これは痛すぎる。走行中には記事の閲覧をしつつ、あとで読みたい記事に☆をつけたり、ノートをつけたり、Mobile RSSならreweetで送る作業なんかをしたいのだ。
現在のバージョンのMobile RSSは、あくまでオフラインでの閲覧だけに対応しているということだ。
しかも、BylineのようにフルHTMLページをキャッシュすることができないので、ヘッダーしかないようなRSS記事を読むのは、電波状況が良いところで落ち着いて読むか、母艦で読むしかない。
しかし、前述のように、走行中に☆付けなどができなければ、正直地下鉄車内のような、接続が断続的な環境では、Byline並には実用にならない。
まとめ
- まだ最初のバージョンで、不安定でよく落ちる。アップデートで直るだろうが、現状人柱覚悟で。
- オンラインでの利用では、Mobile RSSは操作性、機能性でBylineを超えていると思う。また、Google Readerと同様のユーザインタフェースで使いやすい。
地上通勤者にはBylineよりもお勧め。 - 地下鉄通勤など、オンライン・オフラインが断続する環境では、依然Bylineが最強。でもMobile RSSの機能に引かれる人は、併用するとかなり吉。
地下鉄はBylineで。地上に出たらMobile RSS。 - Twitter厨な人=買うしかねーだろwww