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【レビュー】Amazfit BipはPebble Time後継になれるのか

Android

[ロケ地:台湾]

Amazfit Bipというスマートウォッチをご存知でしょうか。
(正式名称はXiaomi Huami Amazfit Bipらしいですが、長すぎるので適宜省略表記します)

スマートフォンで有名なXiaomiの関連会社、Huamiが展開するスマートウォッチ製品ブランドが、Amazfitです。XiaomiはスマートウォッチでAppleに次いで世界第二位とされていますが、その多くがHuamiのAmazfitシリーズの数字だと思われます。

Amazfitはフィットネス用のフィットネス・トラッカー(活動量計)から始まり、最終的にスマートウォッチまでカバーしたブランドのようです。そのため”Amazing Fitness”が語源なのかなと思います。(Amazonからのパクrかと思ってしまいました)

Pebbleユーザーとして気になってしまったのは、Amazfit Bipに搭載された『反射型カラーメモリ液晶』 。そう、Pebble Timeに搭載された常時表示型のディスプレイです。いつでもどこでも常時表示される液晶画面、しかも一週間以上利用が可能。惜しまれながら消えてしまったPebble、ユーザーとして気がかりは後継機種がないこと。このAmazfit BipはPebbleの後継となり得るのでしょうか。

今回、若干遅ればせながらAmazfit Bipを入手しましたのでレビューしてみます。

Amazfit Bip | 開封の儀

[2021年9月追記] この記事で紹介している初代Amazfit BIPは生産終了し、現在は後継のAmazfit Bit Sが販売されています。

 

▼Amazfit Bip 化粧箱

化粧箱は非常にシンプルな白箱です。購入ロットによっては、この上にさらにカラーの製品写真が入った包装がされているものもあるようです。

シンプルかつデザイン性の高い、しかもコストの安そうな包装になっています。無駄に素材を使いデザイン性の低い、コストの高そうな日本製品は見習うべき。しかし、残念ながら箱のへりが結構ボコボコと凹んでいました。

▼外箱を開けて、Amazfit Bip本体。

Amazfit Bip、ケースはプラスチック、ベルトはシリコーン素材で、非常に軽量です。ですが、そのために見た目の高級感はありません。狭小ベゼルデザインなので盤面を見る分には安っぽさを感じませんが、横からみると安いプラスチックの時計です。

▼内容はAmazfit Bip本体、充電クレードル、簡易マニュアルのみ

よく考えると中国の一流ブランドの製品を買うのは初めてな気がしますが、たいへん綺麗にできています。あー、日本の家電は中国メーカーに品質でも負けてるのだなあとも感じてしまいます。

Amazfit Bip、同期するスマートフォンはiOSとAndroid対応。専用のMi Fitアプリをダウンロードして使用します。(Wii Fitっぽい名前、、AmazonぽいAmazfitと併せて、やっぱほんのりパクりなのか)

▼Mi Fitを立ち上げてBluetooth ペアリング。

アプリは日本語化されていました!たまに英語の表示がでるものの、多くの部分で日本語化がされています。翻訳品質も悪くありません。

ペアリング自体はスムーズにできました。Pebbleはペアリングに若干クセがありましたよね。

▼ペアリングが終わると、ファームウェアのアップデート。

このあとリソースのアップデート等が続き、結構時間がかかりました。

▼Pebble Time同様、盤面は常時表示されます。

暗い場所などでは、竜頭を押すとバックライトを点灯できます。Mi Fitから、腕を持ち上げると点灯するように設定もできます。

▼裏面にはPebble Timeには無い心拍センサーを搭載

心拍センサーだけでなく、このAmazfit Bip、たくさんのセンサーが詰め込まれています。加速度センサー、地磁気センサー、気圧計にGPSまで搭載されています。

一方、物理スイッチは竜頭位置にあるボタン一個しかありません。実はAmazfit Bip、この価格でタッチパネルまで搭載しています!(反射液晶で即買いして、到着するまで知りませんでしたw)

通知に関しても、日本語表示が可能になっていました!

Mi Fitアプリの日本語対応に加えて、本体も日本語の通知表示が可能、日本での発売予定があるのでしょうか。

通知に関して小さな問題ですが、通知を表示して5秒もすると消えて文字盤に戻ってしまいます。通知を再度見るには竜頭ボタンを押す+画面フリックする必要があり、ちょっと不便です。

Amazfit Bipでの実際の操作


Amazfit Bipの操作は、最初に竜頭を押してロックを解除してから、タッチ操作をする仕組みになっています。活動量計が主体の設計で、運動時の誤動作を防ぐためでしょうか。普段使いでは若干めんどくさいと思う場面もあります。

Amazfit Bip|Pebble Timeとの比較

Amazfit Bip、Pebble Timeの後継になり得るのか、仕様を交えて検討してみましょう。赤字はそれぞれ負けている部分です。

Amazfit Bip vs. Pebble Time 仕様比較

製品名Amazfit Bip
Pebble Time
ディスプレイ1.28インチ
176 x 176 (194PPI)
1.25インチ
144x168 (182PPI)
タッチスクリーン×
物理ボタン14
CPUMediatekSTMicro
メモリ128MB16MB
Bluetooth4.0 LE4.0 LE
3軸加速度センサー
地磁気センサー
気圧計×
PPG心拍センサー×
GPS×
バッテリー200mAh Li-Po150mAh Li-Po
連続使用時間通常の使用で30日以上
GPSオンの場合連続22時間
通常の使用で7日
防水IP6830M防水
寸法・重量47x34.6x9.5mm
32g
47x37.5x9.5mm
42.5g
文字盤10種類数百の文字盤が
ダウンロード可能
アプリ標準アプリのみ
アクティビティ・トラッカー
天気、アラーム、タイマー
コンパス、高度気圧計
多数のアプリが
ダウンロード可能
発売日2017/7/12015/5/1
価格$99.99$149

ディスプレイですが、1.25インチ対1.28インチと、僅かにAmazfit Bipの方が大きくなっています。しかも、Amazfit Bipは低価格ながらタッチパネルを搭載しています。

▼Pebble Time Steel (0.25インチ)とAmazfit Bip(0.28インチ)
)手元にPebble Timeがなかったため、写真での比較ではPebble Time Steelを使用しております。

実際に並べて見比べると、Amazfit Bipの画面がPebble Time Steelに比べてかなり大きく感じられます。ドットピッチの差もAmazfit Bipの方が少し精細に感じられます。反射型液晶で問題になるコントラストですが、こちらは両者あまり変わらない気がします。

メモリサイズの差は体感できませんでしたが、大容量のメモリを持つAmazfit Bipでは、Pebble Timeのようにメモリ不足で母艦との接続を促されるケースがないかと思われます。

Amazfit Bipのセンサー類は、心拍計、気圧計に加えてGPSまで搭載されており、フィットネストラッカーとして大活躍してくれそうです。

▼Amazfit BipはGPSを搭載しているので、
ジョギング時など、単体でも位置情報の記録が可能。


[ロケ地:台湾]

Amazfit Bipの内蔵バッテリーは、Pebble Timeより僅かに50mAh大きいだけですが、バッテリーライフがとんでもない!通知などを表示させるモードで普通に使って、1か月も電池が持つとの事。もし通知を表示させず単純に時計として使った場合は45日!Pebble Timeで約1週間、Pebble Time Steelでたかが10日間の電池持ちをドヤ顔で自慢している場合じゃありませんでした。

▼4月4日午後に満充電して、4月10日の残量71%!

テスト用にあれこれいじりまわし、通知は表示し、GPSも何回か利用でこれです。凄いとしか。

普通に使って一か月もつとすると、ずっと腕に巻きっぱなしで日々の運動量や心拍数、睡眠などすべての記録をその間撮り続けることができるということですね。活動量計としては最高に使いやすいと思います。

それにしても1か月も電池が持つスマートウォッチが存在していたとは、、驚くしかないです。でも、GPSを使用すると大量に電力を消費し、連続22時間しか持たない点にはご注意ください。

Amazfit BipはPebble Timeよりも重量が軽くなっています。最軽量のPebble 2(白黒)とほぼ同重量です。カラー画面を持つスマートウォッチとしては、世界最軽量ではないでしょうか。

より大きな反射型メモリ液晶にタッチパネル、30日ものバッテリー、GPSを始めとした多くのセンサー類の搭載。しかもPebble Timeより軽量。ハード面ではAmazfit BipはPebbleを完全に凌駕していると思います。

一方、ソフトウェア面の対応を見てみると、状況が変わってきます。Pebbleは強力な開発ツールを提供し、結果として多数の文字盤やアプリが開発、公開されてきました。フィットネストラッカーを主体として設計されたAmazfit Bipは開発ツールを公開していません。

文字盤に関しては、Mi Fitに搭載されたわずか10種類のものしかありません。また、計算能力が高くないせいなのか、Pebbleのように華麗にアニメーションするような文字盤はありません。

▼Mi Fitから設定できるわずか10種類の文字盤

アプリに関しても、本体内に搭載された機能に限定されています。ただし、フィットネストラッカーとして重要な機能は、きちんと押さえられているようです。

ですが、アラームの時刻変更が、何故かスマホからしかできないのは、ちょっとイケてないと思います。

まとめ

  • 常時表示の反射メモリー液晶、さらに1か月ものバッテリーライフ、Amazfit BipはPebbleシリーズの後継機に十分なり得るスマートウォッチです。
  • 同期アプリのMi Fitと本体の通知は日本語表示対応!
  • フィットネストラッカーとしての機能は大変充実しており、GPSなどの活用により、Pebbleでは単体で実現できなかった利用方法も可能に。
  • 文字盤やアプリの追加はできませんが、Amazfit Bip本体に搭載された機能で十分活用できる方は検討の価値大です

[ロケ地:台湾]

[2021年9月追記] この記事で紹介している初代Amazfit BIPは生産終了し、現在は後継のAmazfit Bit Sが販売されています。

おまけ (自己責任系)

Pebble後継の資質は十分に備えていても、開発ツールが公開されておらず、文字盤も10個しか変更できないAmazfit Bip。でもハッカーの皆さんがそれを放置しておくわけないですね。

Android用には、Bip文字盤変更勝手アプリがGoogle Playにあります。どちらも、アプリから変更したい文字盤を選んでダウンロード。そのあとMi Fitアプリから、天安門の文字盤に変更すると、勝手文字盤が設定されます。

残念ながら、iOS用の勝手文字盤アプリはないようです。Androidから引っ張ってきて無理やりiOSに入れる方法がこちらにあります。(イタリア語解説記事をGoogle翻訳で英語にして読む、という苦行付き。翻訳は上部の文書アイコンをクリック)

Amazfit Bipチューニング用勝手アプリ。Mi Fitよりも詳細なAmazfit Bipの設定ができます。

下記の記事に、カスタム文字盤の制作などの方法がまとめられています。

下記サイトには、他にも役に立ちそうな記事が色々あります。

[2021年9月追記] この記事で紹介している初代Amazfit BIPは生産終了し、現在は後継のAmazfit Bit Sが販売されています。

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